省エネに寄与する部分が見つかる?
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詳細負荷計算の結果より、様々なことがらが発見できます。
参考例を挙げて、その状況を見ていきます。
住宅の空調負荷は、事務所や工場などと比較して、窓が多い分スキンロードが相当大きくなります。
そこで、窓よりの熱負荷が、どの様に変化するのか試してみます。
南東に面したリビング
床面積 : 17.8 ㎡
天井高 : 2.4 m
2階部分 ・ 軽量鉄骨造 ・ ALCパネル壁
まずは、通常モードで負荷計算をします。
上記の計算結果で、赤枠部分を見て下さい、”窓よりの貫流”が異常に高いことがわかります。
”(1)+(2)スキンロード”での”チェック”の値を見ますと、143w/㎡になっています。
通常は80~50W程の値が多いと考えられます。
考えられる対策を列挙してみます。
「対策1」 スモークグラスなど熱透過率の小さな窓ガラスに変更
「対策2」 ガラスの種類を変更 省エネ対応の★★★★ガラス
「対策3」 庇を取り付け、その形状を検討する
「対策4」 その他の対策
対策1
通常のガラスの熱透過率は、0.66程ですがスモークグラスなどでは 0.4位になります。
南面の全面ガラスドアーを除きスモークに変更、 結果は、
対策2
ガラスの種類を最上位等級★★★★ガラスに変更、結果は、
対策3
ここからは、詳細負荷計算の結果を見ながら検討します。
庇を取り付ける方法を試します。タイプは下の様に”Type 1”とします。
庇は、(D) =0.3m, (H1) = 0.1, (W1) = (W2) = 0.2m とします。
詳細負荷計算の結果は、
上の「窓からの熱貫流」で、No 02の窓からの負荷が大きいようです、対策が必要です。
対策4後
従って、庇の形状を変えて見ます。(D) = 0.3 → 1.0とします。
ずいぶん負荷は下がりましたが、まだ相当大きい値です。
最後の対策
最後の手段は、厚手のカーテンをひいて負荷を下げるようにします。擬似的にガラスのGf = 0.2位にして計算してみます。(オプションの”ウインタースイッチ”をOFF)
これで、ようやく通常の値に近くなりました。これは、極端な例ですが、いろいろのシミュレーションの参考になると思います。
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今までの計算は、自動でMaxの値をとる日時としていましたが、同じ月で同じ時刻を以下に比較します。
対策1後 東面の窓のガラスをスモークに取替え
対策2後 ★★★★ガラス採用
対策3後 庇を取り付ける
対策4後 庇の長さを伸ばす
最後の対策後 全ての窓にカーテンを引く
最終更新日:2020/02/04
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