中央式熱源と各空調機の選定
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中規模のビルで、中央式システムの
「必要熱源容量」と「各空調機容量合計」の差はけっこう大きいです。
空調機の容量は、通常、負荷計算で得られた最大負荷で選定されます。
しかし、中央式熱源の必要容量は、個々の負荷計算合計値ほど必要ありません。
そこで熱源の必要容量が、どの位になるかシミュレーションができます。
例えば、事務所ビルで以下の部屋を対象とします。
まずは、左のツリービューから部屋を選び「マウス左クリック」で負荷計算を行います。 負荷計算が完了した目印として、ツリービューアイコンが「グリーン」になっている事を確認します。
ツールバーの総合負荷計算のボタンを押します。これで、外気負荷を含む部屋ごとの負荷が計算されます。
同様に全ての部屋を計算し、全ての部屋のアイコンが緑色になっている事を確認します。
ここで、ツールバーの 「総合負荷計算ボタン」 を押すと、全ての部屋の負荷計算が連続で行われ、その合計値(総合負荷)で、最も高い季節・時間が表示されます。
エクセルなどを使い、必要なデータの集計を下図のように行います。
部屋名 |
最大負荷 (単位 kW) |
||||
月 |
時間 |
スキン |
内部負荷 |
外気負荷 |
|
Office4 |
2月 |
18:00 |
63.13 |
34.7 |
16.84 |
Warehouse |
4月 |
15:00 |
169.35 |
62.11 |
63.06 |
Office3 |
2月 |
18:00 |
48.51 |
34.7 |
16.84 |
Office2 |
2月 |
18:00 |
48.95 |
31.25 |
16.84 |
Office1 |
12月 |
18:00 |
50.81 |
21.33 |
11.45 |
合計 |
|
|
380.75 |
184.09 |
125.03 |
総合負荷 |
2月 |
18:00 |
361.32 |
184.14 |
125.05 |
差 |
|
|
19.43 |
|
|
地域はシンガポールですが、総合負荷計算での
最大値は、2月18:00となりスキンロードが [ 361.32 kW ] ですが、
個々に負荷計算を行った合計は [ 380.75 kW ] で 5.1% 程の差が出ました。
空調機は、部屋ごとの負荷計算の最大値で選定しなければなりませんが、中央式の熱源はその合計値より多少 、小さめになります。
床面積が大きく、同じ階に小さな部屋が多数計画されている場合、さらにその差は大きくなるはずです。
中央式熱源装置を使用すると、熱媒体(冷水など)を循環させるためのポンプ動力が必要となり、総合的には個別空調機システムでのエネルギー使用量とほぼ同じになりそうです。
最終更新日:2020/02/04
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