適正な工事金額・見積もりとは何だろう?

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今までは、積算は設計図から機器などの仕様と個数を拾い出し、配管・ダクト・電源ケーブル工事・制御等々詳細に拾い出し、それに過去の単金を掛け合わせればかなり正確な積算金額が判断できました。

データベースを活用したりしてこれらの単金を整理し、いつでも判断できるようにしてきたのですが、昨今これが参考にしかならない場面が非常に多くなってきました。

 

世界的なデフレの経済下、需要と供給のバランスが崩れ従来では採算が到底合わないと思われる金額でも、受注する人が出てきた為と思われます。 「マーケットを崩す不届き」などと文句ばかり言ってきましたが、市場経済では仕方のないことです。

 

特に我々建設関係は、ハイテクの企業などと比較して誰でも参入出来る、ノウハウが少ない業種だと思われます。 本当にそうかな?

 

もちろん高いレベルのノウハウではないのですが、低いレベルで考えればいろいろと違いが出てくるものです。

同じ金額でも設計を改良したり、より良い材料や機器を取り揃え、お客のニーズに出来るだけ近いものを作ることが出来れば、同業他社にも引けを取らない受注が出来るはずです。 

 

日本の現状はよく分かりませんが、私が働いているシンガポールは、イギリス方式が定着していた為、設計は設計者が行い、工事屋は工事だけ、更に工事側に不利な契約条項が並べ立てられています。

 

設計に不備があっても、設計者のプライドが優先され契約条項を盾に法廷争いなどにもつれこみ、最終的には最終ユーザーの有利にならないに事が多くありました。

 

イギリス本土でも同じトラブルがいろいろ在ったようで、今から約7~8年前から設計施工 (正確には一括請負で、設計者を取り込んですべて責任施工の形態になる)の契約がイギリスから持ち込まれ、今ではシンガポールの大手デベロッパーの半数は何らかの形で設計施工の形態を取るようになりました。これで、小さなノウハウの使い道が広がるかもしれません?

 

契約までの手順を追うと

短期間で設計を検討改善して行うには、十分なノウハウと共同でスムースに進めることの出来る現地の設計事務所との関係が必要となります。

デベロッパーのリスクは減るのですが、入札者にはリスクの高いものです。

24/06/03  (続きはまた後日)

 

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